4.フッ素塗布による予防について (目次へ戻る)

 はえて間もない歯は、歯質が未熟なため虫歯にかかりやすい傾向にあります。しかし、この時期の歯質は反応性が高く、フッ素を取り込みやすく、エナメル質の耐酸性を高めます。従って、歯の生える時期に合わせて、フッ素を塗布することにより、虫歯予防が期待できます。

なぜ、フッ素を塗ると虫歯にかかりにくくなるの?
 一言でいうと“フッ素は歯を丈夫にする働きがある。”からです。エナメル質にはハイドロキシアパタイトという無機質結晶が存在します。虫歯にかかると細菌の産生する酸により、このハイドキシアパタイトが溶解(脱灰)されます。しかし、フッ素を応用するとハイドロキシアパタイトが、耐酸性のフルオロアパタイトに変化します。この結果、歯質が強化され虫歯にかかりにくくなるのです。

いつ、フッ素を塗るといいの?
 フッ素塗布は、萌出(歯がはえること)直後の歯に行うと、最も効果的な齲蝕(“うしょく”と読みます。虫歯のことです。)予防が期待できます。次の年齢で行うことが望ましいと思われます。

 1歳児 ほぼ乳歯の前歯は、はえています。この時期に乳前歯のフッ素塗布を行うと、3歳児に多い上顎前歯の齲蝕(虫歯)をかなり抑制できます。
 2歳児 ほぼ第1乳臼歯まで、はえています。さらに、第2乳臼歯の萌出が始まり、齲蝕罹患(虫歯になること)の頻度もこの時期から急激に高まります。
 3歳児 「母子保健法」に基づいて歯科検診が行われます。この検診と平行して局所塗布を行うことは、乳歯列完成後の予防として大変有意義です。
 6歳児 永久歯の齲蝕予防は、第1大臼歯を虫歯から守ることからはじまります。この時期に萌出する第1大臼歯の予防は、一生の口腔環境を左右します。
 7歳児 6歳児に引き続き7歳児に対しても、第1大臼歯を目標として塗布を行います。また、新たに萌出した前歯部も塗布の対象とします。
12歳児 この時期に萌出する第2大臼歯を主な対象として、塗布します。

(目次へ戻る)  (次へ進む)