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第二回 西条支部講演会報告「高齢者介護現場における口腔ケア」 

 去る平成15年6月8日(日)西条市民センター4階大ホールにて西条歯科医師会主催、西条市に後援頂き、昨年(菊谷武先生講演会)に引き続き、口腔ケア講演会を開催致しました。当日は、好天に恵まれ、330名余りの方々、西条市以外の御遠方からも多数御出席頂きました。誠に有り難うございました。今講演には万成病院歯科医長小林直樹先生(前病院歯科介護研究会会長)と 万成病院歯科衛生士藤原ゆみ先生(前岡山県歯科衛生士会会長)、 武川文絵先生(病院歯科介護研究会理事)を講師にお迎えし、『高齢者介護現場における口腔ケア』という演題で御教授頂きました。まず西条市生活福祉部長藤田義規様と西条市医師会長福山義視先生に御祝辞を頂き、その後小林先生のDVD映像を用いた講演、さらに車椅子と電動ベッドを使用しての実技セミナーが藤原、武川両先生により行われました。 
「口からの全身健康」
高齢者介護現場における口腔ケア
・ 主催:西条歯科医師会、後援:西条市
・ 日時:平成15年6月8日(日曜日)午後1時?4時半
・ 場所:西条市民センター 4階大ホール
 
      [式次第]
開会
祝辞  西条市生活福祉部長 藤田義規
    西条市医師会長   福山義視
講演  万成病院歯科医長  小林直樹
実技  万成病院歯科衛生士 藤原ゆみ・武川文絵
質疑
閉会
 
[西条歯科医師会ホームページ]
    http://www.dokidoki.ne.jp/home2/saishika/
 
西条市生活福祉部長藤田義規様祝辞

 近年、我が国は健康意識が高まる中、健康の増進や予防医学、健康寿命の延伸といった方向に重点が移されています。健康で生きがいのある生活を送るため、口腔ケアの果たす役割は、より一層強く認識されるものと考えられます。西条市と致しましても、今後とも皆様方の御指導御協力を賜りながら、市民の生涯に通じた健康生活を支えるため、元気で幸せに暮らせる社会福祉都市の実現に積極的に取組んでまいる所存でございます。本日の御講演から、口腔ケアの意義や大切さについて、さらに知識を深められ、これからの生活に活かして頂きたいと存じます。本日の講演会の開催にあたり、御尽力くださいました西条歯科医師会の皆様をはじめ御参会の皆様の御多幸と御健勝をお祈り致しまして挨拶と致します。
 
西条市医師会長福山義視先生祝辞

 我々西条市医師会と歯科医師会、薬剤師会はずっと以前から三師会と言いまして連携を密にする努力をして参りました。薬剤師会とは、院外処方箋が普及するにつれて連携の機会が増えて参りましたが、一方の歯科医師会との間には、患者様を通じての直接連携の機会が非常に少ない状況でした。ところが3年前に介護保険が実施されるにあたり、在宅介護が機能し始めて、連携の必要性が急速に高まりました。そんな中昨年の6月2日に今日のように講演会を歯科医師会の主催で開催して頂き、医師会内、特に介護保険に関わる医師には「口腔ケアのことにも、ちょっと関心を持って下さい」と言い続けて参りました。本日は再びすばらしい講師の先生をお迎えして御講演を伺えることとなり、この場にお招き頂いたことを感謝しております。昨年同様新しい啓発をうける一日であろうと期待しつつ、この講演会を企画実行に取り組まれました松原会長先生をはじめ歯科医師会の先生方の御努力に敬意と感謝をこめましてお喜びの言葉とさせて頂きます。
 
小林先生講演内容

 食物を「口から食べる」ことは、単に「栄養を補給する」ことだけではない。摂食行動とは、食物の認知・補食・咀嚼・食塊形成・移送・消化・吸収・排泄という一連の運動であり、これには脳機能、口腔・咽頭機能、義歯、唾液など非常に多くの機能の活性化が関わっている。ところが、高齢者介護現場においては「口から食べる」ことの優先順位は未だに低いのが現状である。日本の高齢者施設入居者や在宅高齢者の約40%が「蛋白質・エネルギー低栄養状態(PEM:Protein Energy Malnutrition)」との報告がある。仮にチューブで栄養を補給している患者についてもいろいろと工夫・努力して、十分な時間をかけて経口摂取に誘導していくことが重要であり、その第一歩は食べられる口を作ること、すなわち口腔ケアである。

 口から食べるための口腔ケア、嚥下リハは優先順位が低く、嚥下障害があると、経鼻経管栄養、胃瘻、IVHが行われ、なぜか義歯が撤去され、きざみ食が提供されるのが現状である。

 介護の場面で身体清拭があるが、口腔内清拭は全く意味が無い。口腔ケアを行い義歯を使って口腔機能を維持しながら食べることのできる口を作る。それを食支援という。

経口摂取可能な方の口腔ケアの目的は口腔を保清し誤嚥性肺炎を予防することである。また口腔の乾燥は齲蝕、歯周病、口臭の原因になり、機能面では発音や嚥下機能にも影響を及ぼす。そのため口腔ケアにより、刺激唾液の分泌を促したり、人工唾液にて保湿し、口腔機能の低下を予防する。

 ICUでの口腔ケアが一般的になってきている。
急性期から口腔ケアを開始し、経口摂取できなくても将来の経口摂取前準備として、義歯を装着し、顎関節のズレを防止し、咀嚼機能のリハビリテーションを目的として行う。

・誤嚥性肺炎のメカニズム

 肺炎は高齢者の死亡原因の第4位で、誤嚥性肺炎はその75%を占める。大脳基底核における脳血管障害があるとDopamineの合成能とSubstance Pの濃度が低下し、結果的に嚥下、咳反射が低下する。それに感染防御能の低下と口腔内細菌が加わると嚥下性肺炎が成立する。 嚥下、咳反射の低下に対して薬物療法(カプサイシントローチを食前になめると、食事時間が短縮したという報告もある)もあるが、現在の主流は摂食嚥下リハビリテーションである。 口腔ケアされない高齢者は、口腔内細菌が唾液と伴に、肺に吸入され、37〜38度程度の微熱がでる。特に老人性肺炎の主体である、不顕性誤嚥は、むせがなく、臨床上発見されにくいため、注意が必要である。食後2、3時間後にむせて、咳が出る方、就寝中に強く咳き込む方は、誤嚥している可能性がある。
 
リハビリテーション医学における口腔ケア
 口腔ケアの具体的なアプローチとして、機能・形態面、能力面、環境面、心理面の4つの側面にアプローチすると考えると整理しやすい。

1.機能・形態面へのアプローチ
アイスマッサージ 意識レベルの低下した方に対して意識覚醒を目的とした手技。アイスクリッカーを用い、寒冷刺激を加えまずは覚醒させる。


頸部リラクゼ-ション 頸部の前屈をとりやすくし、口腔器官や呼吸のコントロールの改善につながる。

 
可動域訓練 頸部の屈曲、伸展、回旋、側屈について徒手的に5〜10秒の持続的ストレッチを加える。可動域に制限があると、嚥下運動を困難にし誤嚥の原因となる。
 

咳嗽訓練 大きく息を吸って、息をしっかり止め、そして強い咳払いをする。この時高い声を出すことで、喉頭挙上の効果が期待できる。食べさせることより、まず排出させることが重要である。

 
脱感作療法 まず口唇、下顎頬側顎堤、上顎頬側顎堤、口蓋の前方二分の一に指で一回につき5秒から10秒押し当てて過敏を除去する。


振動刺激訓練 電動ハブラシの柄の部分を口唇や頬に当て前後上下に当てる。振動により血流をよくし、代謝を高め、筋肉の廃用を予防する。


筋ストレッチ訓練(口唇・頬) 口腔周囲筋群の拘縮を防止する。


筋ストレッチ訓練(舌) 舌を前方上下左右に突き出してもらう

 
  筋力増強訓練 パタカラを使用し口唇の垂直的な運動機能を高める。口角鈎を装着し「ウー」「イー」と交互に発音することで水平的な運動機能を高める。


舌圧子を用いた筋力増強訓練


のどのアイスマッサージ 軟口蓋や咽頭の感受性を高め嚥下反射を誘発させる。コップに氷水を入れ、綿棒を冷やして水気をきった後、軟口蓋、咽頭後壁、舌根部などの嚥下反射誘発部位を刺激し、直ちに空嚥下をする。

 
ブローイング 水を入れたコップやペットボトルを用い、鼻から息を吸ったのち、口をすぼめてストローでゆっくり息をはく訓練。軟口蓋挙上による鼻咽腔閉鎖。


押し運動(Pushing ex) 壁や机を押して上半身に力を入れながら、強く「エイッ」と声を出すことで声門の閉鎖機能を高め誤嚥の防止につながる。


構音訓練 嚥下と発音は、同じ器官を使っているため構音訓練をとおして摂食嚥下に関連する器官の機能訓練をする。


経管栄養の方の口腔ケア 

経管栄養の方の口腔内は乾燥し、唾液分泌低下、自浄作用低下、口蓋、舌には口腔細菌、喀痰の付着が見られる。 胃瘻造設により誤嚥性肺炎のリスクは減少しても、経口摂取されていない方の口腔内は劣悪な環境にあり口腔機能は低下していく。将来の経口摂取の可能性をさぐり、嚥下訓練を開始するためにも、まず口腔機能を確保しておくこと。すなわち食べられる口を作っておく必要がある。 まず顔面を清掃しリラクゼーションをはかる。ベッドアップを行い、頸部を前屈し誤嚥防止姿勢を確保する。側臥位がとれる場合は、誤嚥予防のため健側を下にする。カテキン(抗菌作用、抗酸化作用、抗アレルギー作用)を水で溶かし、これをスポンジブラシにつけて、固く絞った後、口唇、口腔内の乾燥を排除する。その後ハブラシでブラッシングする。歯肉出血がある場合無理はせず(血液誤嚥の危険性)、また患者様の疲労度にも注意が必要である。口蓋に硬い喀痰が多量に付着している場合フレッシュメートソフトを使用し奥から手前ヘと清掃する。舌苔清掃し、舌に麻痺がある場合奥舌から放射状にブラシを当てるとマッサージ効果も期待できる。その後スポンジブラシにて粘膜の清掃。最後にオーラルバランスを塗布する。


2.能力面へのアプローチ
・寝たきりでうがいができない方

 覚醒状態が悪い場合、声掛けし覚醒させる。側臥位がとれる場合、麻痺があれば健側を下にし、咽頭と気管の角度をつけて、誤嚥を防止するため、頸部を前屈する。
 下の健側の口角を人さし指で強く押し下げて排水路を確保した後、上の第一大臼歯あたりから、吸い飲みで洗い流していく。最後に残った水を流しスポンジブラシで水分を取る。
・痴呆の方へのアプローチ

 痴呆の進行に伴い口腔の不都合を訴える能力と口腔を清潔に保つ能力が低下し、口腔内の問題が原因で痴呆の症状が悪化することもある。

 痴呆の方のなかには義歯の入れ方、外し方が分からない方がいる。上と下の区別、入る方向、前と奥の位置関係を3次元的にうまく認識して、口の中に入れるには、高度な物体認知能力が必要である。環境を設定することで、忘れかけた習慣を取り戻すことが期待できることもある。
 
3.環境面へのアプローチ
 高齢者の方が使われているハブラシは不適当な物が多いのが現状である。その方の口腔清掃能力や口腔の状況にあったハブラシを選択することが、重要である。 嚥下機能低下の方には、自動給水機能と吸引機能がついた、給吸電動ハブラシがある。
 
 病院においてはベッドサイドの吸引機に接続できる吸引ブラシがある。 

  様々な器具があるが、あらかじめ口腔ケアセットとして、総義歯用セット、口腔乾燥のある嚥下障害の方用のセット、部分床義歯用セットなど、基本的な口腔ケア用具をセットにしている。

 
・口腔乾燥症ヘの対応

 診断には唾液湿潤検査紙(エルサリボ)と口腔水分計(モイスチャーチェッカー)がある。口腔乾燥症にはオーラルウエット(保湿成分ヒアルロン酸ナトリウム含有)、オーラルバランス、マウスウオッシュが効果的である。


・医科と歯科の連携

 
摂食嚥下障害の患者様に対して、歯科医師が実際に口腔ケアを行い、ベッドアップ角度、体位、口腔ケア用品の選択、清掃方法、リハビリテーションメニューやさまざまな注意点を考える。担当衛生士を決め、病棟と連携するための資料(上図)を作成する。また、シンプルにポイントだけを書いた、看護師のための時間のかからない口腔ケアマニュアルをベッドサイドに掲示し、いつ口腔ケアを行ったかを把握するチェック表を作る。以上の3つの資料を病棟会に持ち込み、主治医や看護師に見せ、目的ポイントを説明する。次に担当する衛生士は担当する看護師に実際のテクニック口蓋、舌などの粘膜の清掃の必要性や、口腔乾燥への対応について指導する。口腔内を清潔にするだけでなく、口腔ケアにより、口腔機能の改善を促すという視点を持ってもらえるように、説明する。

 
・ICUにおける口腔ケア

歯科のない病院、岡山旭東病院
 意識障害があり、気管内挿管による人工呼吸が行われるICUでは、呼吸器合併症の予防を第一目的と考えられている。不顕性誤嚥は、人工呼吸や、吸入麻酔を受ける方に顕著にみられる。また口腔細菌は挿管チューブ装着時にも気管に運ばれることもある。したがって人工呼吸器関連肺炎は、人工呼吸器日数の延長、肺炎による死亡率の上昇などに関連するため看護師による口腔ケアは重要である。
 岡山旭東病院では手技を統一化し、カテキン茶を用いての、1日3回の口腔ケアを行い、乾燥の強い方には2時間おきに行われている。

4.心理面へのアプローチ
 我々は、摂食嚥下機能の評価やVF検査の結果に基づきリハビリプランを立て、それに基づく訓練を実行する。しかし病状の回復を一心に願われる家族の熱意が、形のない物として伝わり、時として訓練が、一段階飛び越えるような感じを受けることがある。
 我々がごく普通に1日3回行っている食事がどれだけすばらしいメカニズムであるか、我々自身も気付いて患者様への心理的なアプローチにいかして行くことが必要である。
 
要介護高齢者の義歯管理
 
要介護高齢者の義歯管理について、3つの疑問点がある。
 1.食事の時に入れ歯が全く使えないのですが?

  
1)歯科医師の技術・経験
  高齢者介護現場で実際に義歯を入れて、食べるところまで、治療する歯科医療が必要である。
2)口腔環境面
  口腔乾燥症で唾液分泌が低下した状態では、義歯の吸着が悪く、粘膜が傷付きやすくなる。結果的に使用不可能になる。
それに対して
 Oral balance gel

 ジェル状で口腔粘膜に付着している時間が長く、グリセリルメタクリレートにより、約8時間の補湿湿潤効果があり、粘膜潤滑作用を得ることができる。唾液と同じ天然殺菌酵素が含まれているため、抗菌効果もある。また義歯に付着しやすいカンジダアルビカンスに対して、静菌作用がある。やや甘いキシリトール配合で、1回1cm指先にとり義歯粘膜面や外面に塗布し、義歯を口腔内に装着する。1本で約60回使用できる。
 
3)口腔機能面
 ・オーラルディスキネジア
オーラルディスキネジアが義歯の安定を妨げる。自発性ディスキネジアの場合、主として抗精神病薬の長期服用のための副作用と考えられる。薬の服用を中止すると、症状は悪化し、精神科医と連携をとっていくが、なかなか解決できない。錐体外路系の老化による突発性ディスキネジアとの鑑別は困難で、現状では治療は困難である。
 
・長期間義歯を入れていなかった
 1年以上義歯を入れていなかった場合、義歯を使って咀嚼するという、口腔機能が低下し、義歯を入れてもうまく咬めなかったり、力が入らなかったり、正確に咬む位置を忘れてしまっている。
 
・ICUで経口摂取や口腔ケアをしていない
   口腔粘膜が過敏になり、義歯は痛くて装着できない。
 
4)生活習慣
 生活習慣を考えると、脳血管障害発症以前の Dental IQ、要介護予備軍のころに義歯を装着しようとしなかった方は、義歯作成しても使用してくれない場合が多い。このような場合、義歯をはずして、食べて頂いて結構である。但し義歯を口腔機能訓練用の装置として、嚥下訓練用の装置として使用する。
 
 2.ICUにおける義歯の役割とは?
 意識障害がある方に対して、意識状態改善の装置として使用する。口腔内に過敏があったなら、口腔ケアを行い、脱感作療法で過敏を除去し、義歯を入れ他動的に咬合訓練し脳の血流増加や、咀嚼筋群の活性化を期待したり、顎関節のズレを防止する。義歯は咬むだけの道具ではない。


3.入れ歯をはめてもらっていないのですが?
原因として、痴呆により自分で紛失する。あらかじめ紛失が予想される場合病棟での管理システムが不可欠である。

  
病院医療の質の向上
 良質な医療とは患者様が何を医療に望むのか、病気を治したい、満足する医療を受けたい、できれば早く治りたいそして安ければもっとよい。患者満足度は、満足させるだけでなく、期待を超えるサービスで、感動させることが重要であると思う。

 
実技セミナー

実習セミナー内容

・ 車椅子で片麻痺のある方の口腔ケア
・ 寝たきりの方の口腔ケア
・ 要介護者のブラッシングの実習
・ 義歯の取り扱いについて
・ 口腔ケア用具の紹介
 口腔清掃は、無理しないこと、患者様を疲れさせないこと、時間をかけないこと、完璧を目指さないことを心掛ける必要がある。毎日することで口腔内はきれいになって行くので時間をかけずに、回数を行う。
 

質疑応答

Q.       「入れ歯なくしてADLの向上はありえない」 ということですが、どの程度の意識レベルから なら向上が期待できますか?
A. 意識状態が悪く声掛けをしても、ほとんど応答が無い方に対して、口腔ケアを開始し口の中を刺激することで、機能回復がみられはじめ、嚥下反射が現れた。口腔ケアを継続し、リハビリを始め3ヶ月ぐらいで、直接訓練を始め、正常な嚥下反射が見られるようになった。1ヶ月後それまで使っていた義歯を入れた途端、顔の表情はよくなリ、また見違えるように訓練が速くなった。咀嚼が回復することで段階がアップする。義歯の有無でかなりADLに差が出る。
  
Q.  ある書籍では、痴呆のある方の義歯使用拒絶率 が、かなり高いと書いてあるが、やはり困難で しょうか?
A.痴呆のレベルには関係なく、昔から義歯を入れる習慣があった方は、痴呆が高度でも、きちんと装着している。要介護予備軍の頃に、良い歯科医療がなされて、習慣ができていれば、もし痴呆になったとしても義歯は、装着できる。
  
Q. 義歯を使用していないオーラルディスキネジアの方に対して、義歯を装着することで、症状を改善させることができるのでしょうか?
A. 義歯を装着することで、オーラルディスキネジアの症状が軽減するという症例が報告されている。嚥下時に歯が全くないと、舌や口腔粘膜が側方へ異常運動を起こす。これがオーラルディスキネジアにつながるとの報告もある。

Q. 口腔ケアをすることで、味覚は、改善できるのでしょうか?
A.  心理面の影響が強く、また口腔ケアにより、味覚の改善は、はかれると思う。汚れた皿で食事するのと、口腔ケアをせずに、汚れた口で食事をするのは、同じことである。
 
Q. 開口維持困難な方の効果的な口腔ケアの方法を教えて下さい。
 
A.Kポイント刺激で、開口を促し、開口器や手造りの割り箸に綿を巻いたもの、オーラルバイトを噛ませ口腔ケアを行う。

現状では、医療現場または介護現場が病院や施設である為、医師、看護師、作業療法士、(OT)、理学療法士(PT)、言語聴覚士(ST)、社会福祉士、介護福祉士、ホームヘルパーなどが中心となり、口腔ケアが実践されています。医科、歯科の連携を図り、「食べる機能の専門科:摂食機能医」としての歯科分野を確立させることが、ADLを高め、QOLを向上させるためには大切であると考える。