5.歯周病の検査について。 (目次へ戻る)

  歯周病の治療の流れは、(診断)→(治療計画を立てる)→(治療)→(治療後の評価)です。充分に改善されていない場合は、もう一度、検査・診断を行い治療計画を立て直して、治療を繰り返します。
 正確な診断のために次のような検査を行います。


検査項目)

1.歯肉の状態を調べる : 健康な歯肉は、ピンク色で硬く引きしまっています。こすっても出血しません。歯周病にかかると歯肉は炎症がおこるため、赤く腫れて出血し易くなります。進行するとさらに腫れがひどくなり、膿がたまります。
 歯肉検査は、出血の有無や排膿の有無を調べます。 

2.ポケットの深さを調べる : 目盛りの付いた細い棒状のスケール(プローブと言います)を用いて、ポケットの深さを測定します。深いほど、歯槽骨の吸収が進行しており、重症です。

3.歯槽骨の吸収状態を調べる : 主にレントゲンで診断します。骨吸収の程度で歯周病を四段階に分けます。いろいろな分類がありますが、次に示すのは一例です。

P1 骨吸収が歯根の1/3以内
P2 骨吸収が1/3〜1/2程度
P3 骨吸収が1/2から2/3程度
P4 骨吸収が歯根の2/3以上



4.歯の動揺度を調べる : 主にピンセットで診断します。歯を左右・前後・垂直方向にゆすり、その動揺量で判断します。動揺度の分類もいろいろありますが、一例を紹介します。

0度 0.2mm以内の生理的範囲で動揺する
1度 左右にわずか(0.2〜1.0mm)動揺する
2度 左右に中程度(1〜2mm)、前後にわずか(0.2〜1.0mm)動揺する
3度 左右・前後の動揺(2mm以上)に加え、垂直方向にも動揺する

 動揺度3度のように、垂直方向に動揺すると抜歯の適応症になります。

5.プラークの付着状況を調べる : 染め出し液・染め出し錠・染め出しゲル液で検査します。皆さんも一度か二度は赤く染め出した経験があると思います。歯みがきが上手に出来ているか調べるテストです。

染め出し液 液を綿球でぬるか、液でうがいをして染め出す
染め出し錠 錠剤が口の中で溶けるまで待って、歯の表面や歯間を染める
染め出しゲル液 歯ブラシに染め出しゲルをつけて、歯の表面を染める
     (いずれの場合も、染め出し後に一回だけうがいをします。)

 歯の全表面100%として、20〜30%以上染め出されると“赤信号”です。歯医者さんで、赤く染まったみがき残しを注意されたことはありませんか? 時々は、ご家庭でも確認しましょう。


 人間の顔は“千差万別”です。歯肉も我々専門家がみると“千差万別”なのです。一人一人の歯肉の形態は異なります。従って、治療法も一人一人異なるのです。最も適した治療法を決めるために、この様な検査が必要なのです。

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